『アカモク』という海藻をご存知ですか?
東日本各地の沿岸で良く食べられている海藻なんですが、少し前までは、漁船のスクリューに絡まったりして進行を妨げたりしていたので漁師の間では邪魔者扱いされていて捨てられていたので食べる習慣がありませんでした。
ところが、近年、アカモク含まれている栄養に注目が集まり人気になっています。今回は、そのアカモクの栄養効果についてまとめています。アカモクの美味しい食べ方も紹介していますので参考にしてくださいね。
アカモクの栄養素や効果
アカモクは、10月~3月の冬から春の時期に成長する海藻です。九州~北海道までの全国の沿岸で育っていますが、地域によって呼ばれている名前が違います。
宮城県では「アカモク」と呼ばれていますが、秋田では「ギバサ」、山形では「ギンバソウ」、新潟では「ナガモ」と、それぞれの地域によって異なります。
最近の研究でポリフェノールやビタミンが豊富に含まれている事がわかり大変注目されるようになりました。特にアカモクは、現代人が不足している食物繊維が豊富でキャベツの3倍も含まれていることがわかっています。
厚生労働省が推奨している成人(18歳~69歳)の1日の食物繊維摂取量の基準は
- 男子:20g、
- 女性:18g
が理想とされています。
ですが、男性の理想とされている20gの食物繊維を摂取するとなると、キャベツだと2個分、ゴボウだと2本、トマトだと18個にもなります。これだけの量の野菜を1日毎日食べるのはとても無理があります。
そのため、男性も女性も十分な食物繊維を摂取できていないのが現状です。なるべく食物繊維が豊富な食材を選んで食べるようにしたいところです。そこで、注目されるようになったのが『アカモク』です。
水溶性食物繊維のフコイダンが豊富
アカモクに含まれている水溶性食物繊維の量は100gに対して5,5gも食物繊維は含まれています。
アカモクに含まれている水溶性食物繊維は「フコイダン」という物で海藻類にしか含まれていません。身近な海藻類ではモズクにも豊富に含まれていますが、モズクの約2倍のフコイダンがアカモクには含まれていると言われています。
水揚げされたアカモクを一度ゆでるとドロドロの液体が出てきます。そのネバネバ成分の中に「フコイダン」が入っています。
注目すべき点はフコイダンの働きです。腸内環境をキレイに整えてくれます。腸内をキレイにするためには、腸の内容物を動かすことが大切になります。
フコイダンは水分に溶ける性質をもっています。体内に入ると水に溶けてネバネバの粘りを出し便を柔らかくして動きやすくしてくれます。その時、腸内にあるコレステロールや老廃物も一緒に排出してくれます。
腸内環境がきれいになると、腸にいる善玉菌が住みやすくなり活性されます。すると血液の質もよくなりカラダに良い様々な効果が期待できるんです。
また、アカモクの色素にはフコキサンチンと言う成分が含まれていて内臓脂肪をエネルギーに変えて燃焼させる働きに期待できると言われています。ダイエット食としてもおすすめです。
アカモクの美味しい食べ方
アカモクだけも食物繊維は摂れますが、シッカリ食物繊維をとるなら、ネバネバ族を一気に集めてしまいましょう!長芋や納豆オクラなどを細かく切って、あかもくと一緒に混ぜ合わせて、上に鰹節をかけてポン酢で食べるとシンプルですがとても美味しいです。
また、炊き立ての白いご飯の上にあかもくをのせて、そこに麺つゆをお好みでいれて「アカモク丼」。うどんなど麺類の上にかけても美味しくいただけます。アカモクは本当に簡単調理方法で美味しくいただけます。ぜび、皆さんも食べてみてくださいね。