Tv番組『林修の今でしょう講座』では、「卵ってそんなにスゴいの!?国民の卵の疑問 全部解決SP」と題して、生卵・ゆで卵・温泉卵での栄養の違い、さらに加えて卵の殻の色の違いによって栄養は変わるかなどの疑問に東大ママドクターとして活躍されている伊藤明子先生と東京慈恵会医科大学付属病院の管理栄養士赤石定則先生が解説。その内容をまとめています。卵の保存方法や生卵とゆで卵ではどちらの方が賞味期限がながいのかなど、また、お子さんの卵アレルギーの対処方法も紹介しています。
近年の研究でわかってきた卵は血糖値の上昇をゆるやかにする
血糖値の急激な上昇を繰り返し起こしていると糖尿病や血管にダメージをあたえて心筋梗塞や脳梗塞などを発症させてしまうリスクが高くなると言われています。
伊藤先生の話によると、卵の食べる量と糖尿病を発症させるリスクに関する最新の研究が発表されたそうです。その研究とは、2015年に東部フィンランド大学が発表したもので、中高年の男性2332人の方を対象に卵の摂取量と2型糖尿病の発症リスクを約20年間追跡調査をした結果です。
その報告によると、週に約1個食べていたグループと週に約4個食べてきたグループを比べると、週に約4個食べていたグループの方が2型糖尿病の発症リスクが37%も低下したという結果になったそうです。
近年、血糖値の急激な上昇は糖尿病発症のリスクだけではなく、メタボなど太りやすくなるなどの影響があると言われており血糖値の上昇をなるべく抑える食べ方が話題になっています。
また以前は、卵を食べ過ぎるとコレステロールを上昇させるのではないかと心配されていましたが、近年、卵を食べると血液中のコレステロールが上昇すると言う見方は誤解だったことが医学的に判明されました。
人間の血液中のコレステロールは、70%は肝臓で作られていて、残りの30%が食事由来のコレステロールになっているそうです。食事で沢山のコレステロールを摂取しても、肝臓で作られるコレステロールを減らすように調節されているので安心して毎日の食事に卵を取り入れてくださいと先生方は話していました。
血糖値の上昇を抑えるオススメの卵の食べ方
そこで、血糖値の上昇を抑えるオススメの卵の食べ方を伊藤先生が教えてくれました。その食べ方は、なんと卵かけごはんなんです。
理由ですが、卵のたんぱく質がご飯の糖質を包み込むので血糖値の急上昇を抑える事が出来るのだとか。
さらに、そこに食物繊維が豊富な青のりをトッピングするのがオススメなんだとか。糖質に膜を作る卵のたんぱく質と青のりの食物繊維でWのコーティング効果が期待できるそうです。
卵かけごはんも青のりも大好きな私には嬉しいニュースです!早速、今晩の夕食は卵かけご飯にタップリ青のりをかけて食べよう。
血糖値の急上昇を抑える卵料理の調味料
続いて卵料理におすすめの調味料についてです。例えば目玉焼きにかける調味料と言えば、醤油、ソース、塩コショウーなどをかける人が多いかと思います。
ですが、血糖値の急上昇を抑えるなら医学的にみると醤油がオススメなんだそうです。理由ですがポイントはGI値です。GI値とは血糖値の上昇がどれだけ上昇するのが表す数値の事で、数値が低いほど血糖値の上昇は穏やかで、数値が高いほど血糖値は急上昇すると考えれれています。
醤油は、GI値が他の調味料と比べると低いんです。
GI値 | |
---|---|
薄口醤油 | 9 |
濃口醤油 | 11 |
マヨネーズ | 15 |
ウイスターソース | 29 |
ケチャップ | 30 |
さらに、醤油の色素にはメラノイシンと言う成分が含まれていて、それも血糖値の上昇を抑える効果に期待できるそうです。血糖値の急上昇をさけると言う観点で選ぶなら調味料は醤油がオススメとのことでした。
ですが、醤油の塩分が気になる方も多いのではないでしょうか。そんな方は減塩しょう油を使ったり、スプレー式の容器を使って醤油の量を抑えると良いそうです。
また、醤油以外の調味料にもそれぞれに魅力があります。ソースは野菜や果物が原材料に使われているのでビタミンやミネラルが豊富。ケチャップには抗酸化力が高いリコピンが生のトマトよりも豊富に含まれているのでその日の献立によって調味料を調節するといいですね。
その他の期待されている卵の栄養効果
黄身には脳を老けさせない『コリン』が含まれている
黄身にはコリンという成分が含まています。コリンは脳の老化を予防する働きに期待されています。
アルツハイマーを発症してしまう原因は、脳の神経伝達物質の『アセチルコリン』が減少すると考えられています。卵の黄身にはアセチルコリンの材料となるコリンが含まれています。
フィンランドで行った22年間の追跡調査した研究で、卵を毎日1個食べていた人と週に1個食べていた人を比べると、毎日卵を食べていた人の方が22%認知症発症リスクが低下したという結果になったそうです。
現在、日本ではコリンは成分分析表に出ていないので認知度が低いのですが、アメリカでは摂取基準の目標量が男性550mg、女性425mgと定められているほど重要な栄養素とされています。
卵にはあらゆる食べ物中でも圧倒的に多くコリンが含まれており、卵100g(約2個)の中に294mg入っています。その他にも卵にはDHAも含まれているので、さらに脳に良い効果が期待出来るんです。
そこで、伊藤先生がさらに効果をアップするオススメの料理を紹介。ブロッコリースプラウトの炒り卵和えです。ブロッコリースプラウトには、脳の機能を上げてるという研究報告が数多くあるスルフォラファンという成分が多く含まれています。
卵を使いコリンとスルフォラファンでWの効果が期待できるそうです。但し、ブロッコリースプラウトは熱に弱いので、先に炒り卵を作って火を止めてからブロッコリースプラウトを入れて和えるのがオススメです。
卵白には筋肉を老けさせないタンパク質が豊富
卵の卵白には豊富な筋肉を作るタンパク質が豊富に含まれています。さらに、卵白に含まれるたんぱく質には脂肪を燃焼させたり、肝臓に脂肪がつくのを抑える働きに期待できるのではないかと最新研究で分かってきていると言われています。つまり、ダイエットやメタボの予防にも役立つと期待されているんです。
最近の動物実験でメタボになってしまうと筋肉がつきにくくなると言うデーターもあるんだとか。筋肉強化にはタンパク質を摂ることはとても大切です。
また、筋肉を作る為にはタンパク質を摂って運動をしないといけないと思っている人も多いかと思いますが、なんと、タンパク質を摂るだけでも筋肉は作られるそうです。
実際に実験で高齢者に1日20gのたんぱく質を摂取したら、3ヶ月で脂肪を除く筋肉を含めた体重が1Kgアップしたというデーターもあるそうです。
筋肉を作るために効果的なタンパク質の摂取量は1食20gは必要になります。高齢者の場合は、30gが必要だとみられています。ちなみに卵1個で約7.5gのタンパク質がとれるので卵なら手軽にタンパク質を摂ることができます。
さらに、黄身にはビタミンDが豊富なので卵白と黄身一緒に食べると筋肉の合成反応を高めてくれる事がわかっています。
筋肉を強くするためなら『鶏のササミ肉のそぼろ丼』
もう一品、伊藤先生が筋肉を強くする料理を紹介しました。鶏のささみ肉を使ったそぼろ丼がオススメなんだそうです。
鶏肉の中でもササミ肉は脂肪が少なくて高たんぱくなのでそれを使ってそぼろ丼を作ると、卵のたんぱく質とササミ肉のWのたんぱく質が摂取できます。ダイエットにむいているお料理ですね。今度、そぼろ丼を作る時、ササミ肉のひき肉を使って作って見ようかと思います。
生の卵、ゆで卵、温泉卵では栄養が変わるのか?
卵の黄身にはビタミン・ミネラルがタップリ含まれていてます。しかし、これらは熱に弱いので加熱をすると少し減ってしまいます。
一方、白身にはタンパク質が入っていますが、加熱すると構造は変化しますが栄養は変わらないとのこと。ですが、タンパク質の吸収率に関しては、生卵だと約50%の吸収率ですが、温泉卵やゆで卵のように加熱することで吸収率が約90%もアップするそうです。
ですが、注意点があります。あまり固く茹でてしまうと逆に吸収率が悪くなるのでタンパク質を摂りたいときは茹ですぎないように注意しましょうね。
タンパク質が豊富に摂れるゆで卵の茹で方
ポイントは茹でる時間です。水に卵を炒れて強火で加熱します。沸騰後3~5分茹でます。するとしっとりとした半熟卵が完成しミネラルやビタミンの減少も最小限に抑えられます。
その他の調理方法、炒めたり、目玉焼きなどフライパンで加熱する場合ですが、殻から出して調理するので守られてる部分が無くなるのでその分栄養が少し流れでてしまいますが、それほど大きな損失ではないそうです。
まとめると、
- ビタミンやミネラルを摂るなら生卵。
- タンパク質を摂りたいときは温泉卵やゆで卵で食べると吸収がアップ!※但し茹で時間は3~5分。茹で過ぎないようにしましょう。
卵の殻の色違いで栄養は変わるのか?
卵には白色だけではなく茶色(赤玉)の殻の卵あります。赤石先生の話によると、栄養学的には栄養は変わらないそうです。殻の色が違うのは鶏の種類によって違うもので、白い卵を産むのは白い羽の鶏、赤い卵を産むのは赤い羽根の鶏とのことでした。
また、スーパーなどで見かけるビタミンが豊富だとかDHAが豊富と記載されている卵が売られていますが、それらは特殊卵と言います。エサの種類によって栄養価が高くなるそうです。
例えば、DHAが豊富と記載されている卵には、鶏のエサに魚粉を混ぜてDHAを増やしたりしているそうです。もう一つ、有名なところでヨード卵と言う卵がありますが、それはエサに海藻の粉末を混ぜてヨウ素を増やし、ヨウ素が多い海藻を食べることでヨウ素が多い卵になるそうです。ヨウ素は新陳代謝に不可欠な栄養素です。
また、黄身の色の違いも栄養価は変わらないそうです。エサによって色が違い、白っぽい黄身の場合はとうもろこしが主成分だったり、赤い色の黄身のの場合エサはパプリカや唐辛子だったりするそうです。
さらに加えて、sサイズ、Mサイズ、Lサイズと卵の大きさがいくつかありますが、普通の卵は黄身の大きさは変わらないそうです。卵が大きくなると変わるのは白身が多くなるそうです。そのため、タンパク質はその分多くなります。タンパク質を摂りたい方は大きい卵を選ぶといいそうです。
ドクターも注目している青い卵
最近注目されている卵を栄養管理士の赤石先生に尋ねると、アローカナと言う鶏が産む青い卵が注目されているそうです。普通の卵と比べて黄身が大きく栄養価が豊富でビタミンB群が普通の卵の10~20倍多いと言われているそうです。※あくまでも生産者によって変わります。
アローカナの卵は、北海道、千葉、福岡などで生産されているそうですが、通販でも販売されています。気になる方はチェックしてみてください。
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生卵と茹で卵なら賞味期限が長いのはどっち?
ゆで卵よりも生卵の方が賞味期限が長いってご存知ですか?
私は生卵が余っていると古くなる前にと思い、良く茹で卵にして食べていたので、どちらかと言うと生の卵よりも卵を茹でた方が賞味期限は長いと思っていましたが、コンビニやスーパーで確認すると、ゆで卵の方が賞味期限が少し短くなっています。
この理由についてTBS番組「この差ってなんですか?」で、たまご博物館の館長の方が解説されていました。
館長の話によると、簡単に言ってしまうと生卵は生きているので賞味期限が長いのだそうです。どう言う事なのか言うと、生の卵には卵白があります。その卵白には細菌から守っつバリアの役割をしてくれる卵白リゾチームという酵素が含まれているそうです。
ところが、その酵素は熱に弱いので茹でてしまうと死んでしまうのです。その為、ゆで卵の方が腐りやすくなるそうです。なるほど酵素が関係していたんですね。納得しました。
しかし、たまご博物館があるなんて知らなかったなぁ・・・。たまごについて詳しく知りたい方は『たまご博物館公式ホームページ』へ!こちら⇒http://takakis.la.coocan.jp/index.htm
卵料理の保存方法
卵は食中毒菌に侵されやすいので卵料理を保存するには冷凍保存がオススメなんだそうです。特に卵焼きは水分が少ないので冷凍に適しているそうです。解凍する際にはしっかり火を通すことで菌を殺すことができるのでシッカリ火を通しましょう。
ちなみに、スーパーで売られている生の卵はしっかり工場で徹底的に洗浄されているので、出荷されたときにはほとんど菌はついていません。パックのまま冷蔵庫で保存するのがオススメです。
割らずに鮮度を確かめる方法
卵を割らないで鮮度を確かめるには、卵を振ると分かるそうです。
新しい新鮮な卵は振っても音がしませんが、産卵後常温保存で1週間ほど経ってしまった卵を振ると卵の中で隙間が出来るので音がします。
ゆで卵と生卵の見分け方
生卵と茹で卵を見分ける方法は、卵を回してみましょう。良く回る方が茹で卵になります。
ゆで卵は、中身が固定されるので良く回るようになるそうです。
卵アレルギーの対処方法
小児科医の伊藤先生の話によると、生後5~6か月の離乳食の一番最初の段階で卵を食べると卵アレルギーを予防することに繋がると研究で分かっているそうです。
日本の乳児121人で卵アレルギーの発症率を調査したところ、生後6か月から1歳まで固ゆでした卵の粉末を食べた乳児の方が卵アレルギーの発症率が約8割低かったそうです。
また、卵アレルギーは大人になるとある程度治る人が多いそうです。0歳児で約54%の卵アレルギーが18才以上になると5%未満になるそうです。※不安な方は医師に相談するようにしましょう。