ナスは水分が多く含まれています。その為、栄養が無いのでは・・・と、思っている方もいるようですが、実は、しっかりと健康成分が入っています。特に注目されているのが抗酸化成分のナスニンです。今回は、ナスに含まれている栄養ナスニンの期待されている効果、さらにナスニンを逃さずにしっかり摂取できる調理方法をご紹介します。
ナスに含まれている栄養「ナスニン」の効果
「秋ナスは嫁に食わすな」と良く聞きます。この意味を「秋ナスは美味しいから憎たらしい嫁には食べさすな」と言った意味で受け取っている人も多いかと思いますが、実は、ほかの意味もあるそうです。ナスは90%以上が水分と言われています。これから子供をつくるお嫁さんのカラダを冷やさないようにという、姑さんが心配している気持ちだという一説もあります。
それだけ水分をタップリ含んでいて夏に食べると火照った冷やしてくれてとても美味しいですよね。ですが、ナスは美味しいだけではありません。しっかり健康成分が入っているんですよ。
- ビタミンK
- カルシウム
- カリウム
- モリブデン
このような栄養素が含まれていますが、実はもう一つ野菜の中ではナスにしか含まれていない特別な成分が含まれています。その成分はナスの皮の紫の色素のなかにある『ナスニン』です。
ナスの特徴である紫色の色素に存在している「ナスニン」はポリフェノールの一種アントシアニンのことです。紫外線を浴びると実を守るためにアミノ酸の一種が紫色に変化します。その時ポリフェノールを作りだします。
ポリフェノールは植物が太陽を浴びて光合成する時に作られる成分です。その種類は400種類以上もあるんだそうですよ。良く知られているポリフェノールには、豆に含まれるイソフラボン、お茶に含まれているカテキン、ブドウのポリフェノールなどがありますが、その中の一種としてナスに含まれる『ナスニン』があるんですね。
そのナスニンには、悪玉コレステロール値を低下させる作用があると言われています。血液をキレイに浄化し血液の流れを良くして高血圧や動脈硬化など血管のトラブルを防いでくれる効果に期待されています。
そしてもう一つ、ナスニンは抗酸化力が高く、細胞が変化してガン化にしないように抑える働きがあることが農林水産省の研究で分かってきたんです。がんの予防にも期待されている栄養素なんです。
私たちのカラダは、毎日、細胞が作り直しされています。ですが、細胞分裂の段階で突然変異で失敗をしてしまうことがあるのです。そんな時、発がん物質と言われている、食品添加物、タバコの煙や、車の排気ガス、工場からの煙、アスベストなどが体内に入ってくるとガン細胞になってしまったりするのですが、そんな時、修正してくれるのが発がん物質を抑える働きがあるナスニンなんです。
現在、私たちの日本人の死因の第一位はガンです。ナスにしか含まれていない貴重な成分ナスニンを効率良く摂取したいですよね。それには、調理をする際の下ごしらえがポイントなんです。
ナスニンを効率よくしっかり摂れる調理方法
水に浸けない
ナスを調理する時、切った後アクを抜きと言って水にさらしてから調理する人も多いかと思いますが、実は、水にさらしてしまうと抗酸化成分であるナスニンは水に溶けだしてしまいます。ですので、ナスは切ったら直ぐに調理した方が効率良く摂取できます。
昔のナスは、アクがありえぐみが強かったので水でアク抜きをして調理していましたが、最近のナスはアク抜きしなくてもとても美味しくいただけるのでアク抜きしないで調子しても問題はないそうです。アク抜きしないで食べるようにしましょう。
色の濃いナスを選ぶ
また、ナスニンは色の濃い方が多く含まれています。紫が濃いナスを選んで買うようにするといいですね。
油を使った調理方法がおすすめ
ナスは油と相性が良いことで知られていますよね。実は、ナスニンは油で調理することで抜けにくくなります。油を使った調理方法がオススメなんです。しかもナスニンは、加熱してもその効果が変わらないという実験結果が発表されています。
そうは言っても、ナスはスポンジのような性質をもっているので油を吸いやすい野菜です。特にダイエット中はナスを油で調理する方法は避けたくなります。ちょっと待った!実は油を吸いにくくする調理方法があるんですよ。しかも簡単なんです。電子レンジを使います。
油を吸いにくくするナスの調理方法
ナスを電子レンジで約2分~3分ほど加熱すると細胞内の水分が膨張してスポンジの目が詰まりスポンジの性質を壊すことができることで油に吸収を激減させることができるのです。
どうですか?こんな簡単なことで身体に良い働きをする栄養がしっかり摂れて、カロリーが抑えられるなら、やらない手はないですね。是非試してみてくださいね。