6月の梅雨から夏の季節は菌が繁殖しやすいのでお弁当づくりはとても気を使います。

特に、お子さんのお弁当を作っているご家庭では、お弁当を食べて食中毒にならないようにとお母さんは様々な工夫をされているかと思います。

TV番組「世界一受けたい授業」の放送では、お弁当のおかずで一番菌が増殖しやすいものを調べました。その内容を紹介します。

お弁当のおかずで腐りやすいものは?

調べたおかずは、唐揚げ、ポテトサラダ、ハンバーグ、肉じゃがの4種類。

調べ方は、30℃で保管し作ってから8時間後におかずの一部を採取してシャーレで培養しどの位の細菌が増殖しているのが番組では調べました。

食中毒は1gあたり100万個の細菌があると食中毒になりやすいと言われています。

結果は以下の通り

  1. 第4位はから揚げ・・・細菌の数は20個。高温で揚げているので細菌数あが少ないと考えられるそうです。
  2. 第3位は肉じゃが・・・細菌の数は9600個。根菜類は菌が増殖しやすく肉じゃがは水分が多いので、水分をなるべく取ってお弁当に入れる事が菌の増殖を抑えるポイントです。
  3. 第2位はハンバーグ・・・細菌の数は1万4000個。ハンバーグに使うひき肉は肉の中でも細菌が内部まで入っている危険性が高いのでしっかり中まで火を通すことが重要。また、ひき肉の中にお酢を小さじ1杯入れて作ると酢酸の抗菌作用で菌の増殖を抑える事が出来ます。
  4. 第1位ポテトサラダ・・・一番菌が増殖しやすいのがポテトサラダでした。菌の数は1700個。理由は、ジャガイモは水分が多いので元々腐りやすく、キュウリなどの生の野菜をいれるなど調理工程が多いので菌が増殖しやすくなります。

菌を増やさないようにする対策としておすすめなのがカレー粉を使うと良いそうです。カレー粉に含まれるターメリックにはクルクミンと言う防腐効果を高める成分が含まれているので菌の増殖を抑える事ができるそうです。

食中毒になりにくい体質にするには

納豆に含まれる納豆菌はOー157などの食中毒菌の増殖を止めて消滅させることが出来るそうです。その他にも、納豆菌は悪玉菌も撃退し、体に良い菌である乳酸菌やビフィズス菌の増殖を促してくれます。

ですので、納豆を食べ続ける事で食中毒になりにくい体質になることが期待できるそうです。

水だし麦茶と煮出し麦茶どちらのほうが菌が増殖しない?

暑くなると冷蔵庫からとりだした冷たい麦茶本当においしいですよね。今は煮出さなくても、容器に水を入れて麦茶を作ることが出来る水出し麦茶もあるので手軽に麦茶を飲むことができます。

ですが、夏の季節は菌が繁殖して食中毒にならないのか心配になります。水出し麦茶と煮出した麦茶、どちらの方が菌が増殖しやすいと思いますか?

水から沸騰させた作った煮出し麦茶のほうが熱を加えて作っているので菌の増殖は抑えられるように思いませんか。

ところが、世界一受けたい授業で実験した結果によると、煮出し麦茶の方が菌を多く増殖してしまうんです。

番組では、水から出した水出し麦茶と、煮だして作り常温であら熱をとった麦茶を冷蔵庫で保存し細菌の数を比較しました。

その結果ですが、2日目まではどちらも差はありませんでしたが、3日目になると、煮出した麦茶の方が細菌が増えはじめ5日目には安全に飲めない数の細菌が増殖してしまいました。

何故、煮出し麦茶の方が菌が増殖してしまったのかと言うと、常温であら夏を冷まして放置しているときに、食中毒細菌が増殖しやすい温度の30℃~40℃になってしまい、その時に加熱しても残っていた菌が増殖してしまうと考えれれるそうです。

対策としては、煮だしたた麦茶は放置しないで、冷たい水をはった洗い桶にやかんを入れるなどして一気に温度をさげて冷やすことが大切。そして冷蔵庫に入れるようにしましょう。

そういえば、子供のころ母親が煮出しで作った麦茶を洗い桶に入れて一気に冷やしていました。昔の人の知恵は本当に凄いですね。

まな板の正しい殺菌方法

番組では、広島大学大学院生物菌科学研究科 教授 島本整先生が出演し、まな板の豚肉を切った後の洗わないまな板と、豚肉を切ったまな板を洗剤とスポンジを使って洗ったまな板の細菌の数を調べました。

すると、豚肉を切った後、洗剤とスポンジで洗ったまな板の方が細菌の数が多かったのです。

その原因は、スポンジについていた細菌なんです。今は除菌が出来る洗剤が販売されているのでスポンジにつけて洗えば除菌出来ていると思っている方も多いかとおもいます。

ところが、スポンジの除菌は正しい除菌をしないとその効果は全く無く、逆に菌を増やしてしまうそうです。

正しいスポンジの除菌のお方法は、使ったスポンジはきれいに洗い、しっかり水気を切りましょう。そして、除菌効果のある洗剤を大さじ半分強位の量をスポンジにまんべんなく浸透させましょう。

また、まな板は、フライ返しなどで洗剤を伸ばして20分間放置して洗い流し乾かしましょう。塩素系漂白剤やアルコール系の消毒剤でも効果はあるそうです。