元気回復、スタミナアップ食材と言えば多くの人が「にんにく」を思い浮かべるのではないでしょうか。何故、にんにくがスタミナ食材と言われるのでしょうか。それは、「アリシン」という辛味成分や「ビタミンB1」が含まれているからと言われています。今回は、そのアリシンの働きや栄養を逃さないための調理方法をご紹介します。

実はニンニクにはアリシンが含まれていない!

冒頭にニンニクにはアリシンが含まれていると言いましたが、正確に言うとニンニクにはアリシンは含まれていません。ニンニクに含まれいるアリインと言う物質が、にんにくをすったり切ったりした時に酵素の働きによってアリシンに変化します。

そうして発生したアリシンはイオウ化合物の一種で、抗菌・殺菌力、強力な抗酸化力や免疫向上、疲労回復やスタミナアップの期待が高いと言われている成分で、特にニンニクにはそのアリシンが野菜の中でもトップクラスに含まれています。

さらに、ニンニクにはビタミンB1が含まれています。ビタミンB1は、許容量を超えると体の外に排出されてしまいます。ところがニンニクに含まれているビタミンB1はアリシンと結びつくことで血液中に長く留まる性質を持っています。その為、疲労回復効果が長時間持続すると言われています。

アリシンを効果的に摂取する方法

ただし、アリシンは揮発性なので切った切り口から空気中にその成分は逃げてしまいます。ですので切ったら直ぐにオイルと混ぜてコーティングして料理に使うのがオススメの調理方法です。

さらに、ニンニクの切りかたですが、細かくみじん切りにすると細胞が細かく分かれてアリシンが作られやすくなります。良くニンニクを潰して調理する人もいますがアリシンがより作られやすいのは潰すよりもみじん切りの方がオススめなんだそうです。

ところで、余談ですが、ニンニクの皮をむくとき皆さん苦労していませんか?
とっても簡単な皮のむき方があるので紹介します。

【ニンニクの簡単な皮の向き方】
①最初に一欠片ずつに分ける
②一欠片ずつになったのをジャムなどの空き瓶に入れる
③フタをして約20秒位ビンを振る

こうすることでニンニクが瓶にぶつかり実と皮の間に摩擦が生まれ皮が剥がれやすくなります。また、ニンニクは皮からカビが生えるので、皮をむいた状態で保存したり冷凍するのが良いそうです。

無臭ニンニクはニンニクではない

TV情報なんですが、日本大学名誉教授の有賀豊彦さんが話していたことなんですが、ニンニクと無臭ニンニクは完全に別の野菜なんだそうです。

無臭ニンニクは、5月に収穫され通常のニンニクの8倍の大きさになるシャンボリーキと言う違う品種で西洋ネギなんだそうです。ニンニクも、無臭ニンニクも同じネギに属しますが、品種は別になります。

また、先ほど紹介した臭いの成分の素と言われているアリシンですが、ニンニクの60分の1しか無臭ニンニクには含まれていません。

ですが、無臭ニンニクにはサポニンが多く含まれているので、アルコール吸収を抑制する働きがあるそうです。その他にも、肝臓機能を正常に保ったり、動脈硬化予防などが期待できるそうです。