寒い日は鍋料理やおでん食べてカラダの中から温まりたくなります。どうせ食べるならダシから取ろうと思いスーパーに昆布を買いに行ったら、色んな種類の昆布が並んでいて出汁にはどの昆布が良いのか分からない。このような経験はありませんか。

見た感じはどの昆布も同じように見えますが、食べて美味しい昆布と、出汁をとるのに良い昆布があります。

その違いについて、福井県敦賀市にある145年昆布専門店を営んでいる奥井海生堂さんがTV番組で、その違いと美味しい出汁のとり方を紹介していました。まとめていますので参考にしてください。

出汁に使う昆布と煮物に使う昆布の違い

最初に、出汁に使う昆布と、煮物などにして食べる昆布の違いについてですが、これは昆布が育った環境が影響しているそうです。

日本の昆布の捕獲量の9割が北海道でとれたもので、大きく分けて北海道の南部の日高地方と、利尻や羅臼などの南部で獲れた昆布に分けられるそうです。

煮物にして食べるなら日高昆布

南部の日高地方でとれた昆布は出汁で使う昆布もありますが主に食べる昆布。

その理由はいくつかあるそうですが、一番の理由は、日高の海は波が荒くて比較的浅い所で育っており、波に持っていかれないようにしなやかに育つので柔らかい昆布。煮物に適しているそうです。

出汁に使うなら利尻昆布

利尻や羅臼などの南部の海は、穏やかな海の深いところで育つので身が硬くなると言われているそうです。その為、出汁に使う昆布と言われています。※環境や昆布の種類により異なります。

昆布が白くなるのは大丈夫?

保存していた昆布の表面をみると白い粉がでていることがあります。カビだと思って捨ててしまう人もいるようですが、安心してください。これは旨味成分なので洗い流さず食べましょう。

昆布の美味しい出汁のとりかた

昆布で出汁をとる時、昆布を1枚入れて出汁をとる人がいるかと思いますが、昆布専門店奥井海生堂さんの話によると、それでは出汁をとるには昆布が少なく十分に出汁が出ないそうです。

1㍑の水に対して20g~30gの少し多めに使うのが美味しい出汁のとり方だそうです。

また、出汁を作る時は前日の夜から水につけておくと昆布のうまみ成分がより多く抽出されるそうです。

次に出汁をとるのに大切なのが火加減です。沸騰直前まで昆布をいれていると言う人もいるかとおもいますが、実は、60℃位が一番昆布の出汁がでるそうです。

60℃の熱で30~1時間加熱すると昆布のうまみ成分を最大限に抽出することができるそうです。

出汁をとった後の昆布は、キッチンタオルなどで十分に水気をとって、密閉された容器に入れて冷蔵庫に保管し、煮物などの作る時に落としぶたとして使うとアクもとることが出来るし、さらに出汁がしみてくるので便利なんだそうです。