昔から日本人が食べ続けてきた冬の風物詩「みかん」。このみかんに含まれている栄養が今注目されています。「たけしの家庭の医学」では、旭川医科大学 太田嗣人(おおた つぐひと)先生を迎えて、今注目されているみかんの栄養について放送。その内容を紹介します。
みかんを選ぶときは甘いのを選んで食べよう!
冬になると、どこの家庭でもこたつの上にはみかんがザルに入って置いてありますよね。なんだかホットする風景です。
このみかんに多く含まれている栄養と言えばビタミンです。ビタミンA、ビタミンB1、特にビタミンCは豊富に含まれている事は良く知られています。
美容や健康維持に食べている方も多いかとおもいますが、近年、みかんには、ある栄養素が含まれていることがわかり注目されているんです。その栄養素が『β-クリプトキサンチン』です。
β-クリプトキサンチンは、柑橘類の果肉の部分に多く含まれているんですが、いろんな柑橘類がある中で特にみかんには群を抜いて多く含まれているんです。
【β-クリプトキサンチン量の比較:100g中】
- いよかん・・・270μg
- ポンカン・・・1000μg
- みかん・・・・2000μg
太田先生の話によると、みかんに含まれているβ-クリプトキサンチンはインスリンの効きを良くして、血糖値を下げる働きに期待できる事が研究で分かっているそうです。
その他にも、動脈硬化の予防にも期待されています。血管は炎症を起こすと厚くなってかたくなります。するとそこに脂が溜りやすくなり動脈硬化が起こります。血管の壁が厚くなり硬くなるのを抑制する働きがみかん果汁にある事が分かったそうです。
このβ-クリプトキサンチンですが、どのみかんも同じ量が入っているわけでは無いそうです。実は、みかんの味によってβ-クリプトキサンチンの量が違い、糖度とβ-クリプトキサンチンの量は比例する傾向があるそうです。
つまり、β-クリプトキサンチンは甘いみかんに多く含まれているんです。
甘いみかんの選び方
そこで、たくさんあるミカンから、甘い~美味しいみかんを見分ける事ができる方法を紹介します。
番組では、温州みかんの産地和歌山県に行き聞いてみると、ぺっちゃんこになっているミカンではなく、丸くて高さがあり、色が黄色よりはオレンジ色が濃い色のミカンを選ぶと言っていました。
また、私が以前見た他の番組で、25年間みかんを作り続けてきた人は、みかんの上にあるヘタの真ん中の軸の太さでわかると言っていました。軸が細い方が甘いんだそうです。
実は、みかんは育っているとき、軸の部分から水分が運ばれているそうです。ですので、軸が太いとそれだけ水分が多く入ってしまい、みかんに含まれる糖分が薄まってしまうんだそうです。
この軸の大きさの違いができてしまうのは、育っているときのみかんの向きが関係していて、上向きのみかんは重さに耐えるため下向きのみかんよりも軸が太くなってしまうのだそうです。
- 丸くて高さがあるみかん
- 黄色よりはオレンジ色が濃いみかん
- ヘタの軸が細いみかん
また、これはTV【日本人の3割しか知らないこと】で放送していたんですが、甘いみかんを食べる方法に、お湯に入れて温めるとアコニターゼという酵素が働いて、酸味成分でるクエン酸を分解するので酸味が抑えれれて甘く感じるそうです。
約40℃のお湯で10分~20分温めると良いそうです。どのあと冷やすと甘くて美味しくいただけるそうです。
みかんの食べ過ぎに注意!
いくらカラダに良い栄養素が含まれているからと言って沢山食べれば良いという訳ではありません。常識範囲内の量を食べましょう。
専門家の医師の話によると、特に制限があるわけではありませんが、糖度が高いので1日3個までが良いそうです。ジュースで飲む場合の摂取量は1日約200mlが目安になります。この量でしっかりβ-クリプトキサンチンが摂取できるそうです。
効果的な食べ方ですが、β-クリプトキサンチンは脂溶性の栄養素です。まとめて一気に食べるよりは、毎食後に食べた方が、おかずなどの脂分と一緒になって吸収しやすくなるそうです。
また、牛乳50mg、ヨーグルト25g、みかん3個をミキサーにかけて食べても吸収が良くなるそうです。