少し前までは油と言うと、脂質を蓄えるので太りやすく体にも良くないと言った、体に悪影響を及ぼす事だけが取り出されていたので、なるべく摂らないように意識していた方も多いかと思います。

ですが、油は私たちのカラダには欠かせない大切な栄養素の一つです。その油のよい効果に近年は注目が集まっています。

先日放送された、TV番組【林修の今でしょう講座】でも、徳島大学 循環器内科 教授 佐田政隆先生が出演され、心臓・血管・肝臓を老けさせないアマニ油、ゴマ油、オリーブオイルなど、油の体に良い効果や効果的な油の摂り方を紹介していました。その内容をまとめています。

油の効果|どんな役割をしているのか

油の役割は、皮膚の保護や細胞膜の構成、さらに体内のエネルギー源になるなど大切な役割があります。そのため、体内から油が不足すると、お肌がカサカサになってしまう、病気にかかりやすくなるなど、様々なトラブルが起こりやすなると言われています。

その悪影響は脳にも及びます。私たち人間の脳は約60%が油で、残りの約40%はタンパク質で出来ていているそうです。つまり、脳の機能を維持する為にも油はとても重要な役割をしています。そんなことから、近年、油が不足すると脳が正しく機能しなくなり「認知症」や「うつ」を発症する要因になるという事が分かってきているそうです。

【油の役割】

  • 脳の機能を正しく
  • 皮膚や細胞膜の構成
  • 体内のエネルギー源

このように生きるために欠かせない油ですが、では、どんな油を意識的に摂るようにしたらいいのでしょうか。

体にオススメのカラダに良い油とは?

カラダに良い油として、今注目されている油と言えばどんな油が浮かぶますか?

オリーブオイル、ゴマ油、アマニ油など、健康長寿の方も良く使っているとTVなどでも紹介されていますよね。それぞれ具体的に見ていきましょう。

亜麻仁(アマニ)油の効果

亜麻仁油は、亜麻という植物の種から抽出した油の事です。亜麻の花は寒い気候で咲く花の為、日本では主に北海道で作れているそうです。日本で注目されるようになったのはTV番組で医師が紹介し、それが話題になったのが始まりで近年の事です。

しかし、亜麻仁油は世界最古の油と言われているほど歴史は古く、紀元前2000年~3000年にさかのぼりエジプトで使われていたそうです。日本では、江戸時代にすでに薬用として使われていたそうです。

亜麻仁油にはオメガ3脂肪酸の一つαリノレン酸が含まれています。その働きについて佐田先生がある検証実験を紹介しました。

111人を対象にαリノレン酸を12週間摂取した検証実験が行われたそうです。検証方法は、1日2,6g(大さじ約1杯)のαリノレン酸を食事の時に摂取するという方法。

その検証結果によると、検証前には130以上あった血圧が、摂取し始め12週間経つと125位まで下がったそうです。そして、αリノレン酸摂取するのを止めると再び血圧が上昇しだしました。このように、この検証でアマニ油の効果は科学的に証明されたのです。

血管が硬くなり老化が進むと血圧は高くなってしまいます。αリノレン酸を毎日適量摂取することで血管を柔らかくして若々してくれる効果に期待できるんですね。

そのメカニズムを佐田先生が解説。私たちが食事でαリノレン酸を摂ると、体内でEPA・DHAとい言う成分に変換されるそうです。EPA・DHAは、悪玉コレステロール下げたりして年齢と共に硬くなった血管を柔らかくして広げてくれる働きがあるそうです。

特に、アマニ油は他の油と比べてもαリノレン酸の量が断トツに多く含まれています。
【αリノレン酸の量 (100g中) 】

  • アマニ油・・・57g
  • 菜種油・・・7.5g
  • オリーブオイル・・・0.6g
  • ゴマ油・・・0.3g
  • コーン油・・・0.7g

また、アメリカのサンフランシスコの医療センターでの調査では、αリノレン酸の摂取量が0,06%増えるだけで脳卒中のリスクが28%減るというデーターが報告されたそうです。

1日に必要なαリノレン酸(EPA・DHA)の摂取量

αリノレン酸は体内で作ることが出来ません。ですので毎日食事で摂取する必要があります。1日に必要なEPA・DHAの摂取量は2gとされています。

EPA・DHAは魚に多く含まれている油なんですが、それだけの量を摂る為には、さんまを半身、イワシなら2尾食べる必要があります。ですが、これを毎日食べるのは大変なことです。そこで、アマニ油を利用しましょう。アマニ油ならお小さじ1杯(約5g)摂ればOKです。

賢いアマニ油の摂り方

アマニ油を摂取するにあたりいくつか注意点があります。まず、熱に弱い性質を持っています。70℃で酸化してしまいます。加熱をしないようにして摂る事が大切です。香りにくせがないのでサラダにかけたりしてドレッシングとして食べても美味しいです。

また、αリノレン酸をEPA・DHAに変換させる時に効率良くするには必要な栄養素があります。それは亜鉛、マグネシウム、ビタミンBです。これらを一度に摂取できるのが牡蠣なんだそうです。冬の季節には牡蠣を使った料理にアマニ油をかけて食べると良いですね。

さらに、認知症予防にαリノレン酸と一緒に摂ると効果を高める栄養素があります。それはビタミンB6です。アラブ首長国連邦とイギリスの共同研究によると、266名を対象に調査をしたところ、αリノレン酸などのオメガ3脂肪酸を普段から摂っている人がビタミンB群を摂ると認知機能の低下を遅らせるという結果になったそうです。

αリノレン酸などのオメガ3脂肪酸が脳の神経細胞を柔らかくしてビタミンB群が浸透しやすくしているのではないかと考えられているそうです。さらに、この研究ではαリノレン酸を普段から摂っている人には効果がみられたが、摂っていない人には効果が出なかったそうです。

つまり、日ごろからαリノレン酸を摂る事がたいせつなんですね。血管にも脳にも良い効果が期待できるアマニ油、毎日5gを目安に摂るようにしましょう。

ゴマ油の効果

世界三大美女クレオパトラが健康と美容のために愛用されていたと言われているゴマ油ですが、日本では昔は灯りをつける時に使われていた油で、食用として普及したのは大正時代からなんだそうです。

そのゴマ油に含まれている健康に期待されている成分の一つがセサミンです。

ゴマのセサミンは肝臓を元気にする

セサミンが健康に一番期待されている働きは肝臓の活性化です。年齢とともに老化してしまう肝臓の老化を遅らせてくれるのに期待されているんです。

老化予防と言うと野菜や魚に含まれているビタミンなども効果があると言われていますが、実はビタミンは肝臓に届く前にほぼ胃で消化されてしまい消えてしまうそうです。ところが、ごま油に含まれているセサミンは消化されないので直接肝臓に栄養が届き肝臓の老化予防に働きかけてくれるんです。

肝臓では、栄養をエネルギーに変える代謝を行っていますが、セサミンはその手助けをしてくれるので肝臓がより活発になります。

そんなセサミンを効率良くとることができるのがゴマ油なんですね。ちなみに、ごま油大さじ1杯を作るのに5000粒のゴマを使って抽出されているそうです。

また、ゴマ油のセサミンはお酒を飲む人にもおすすめなんだそうです。肝臓には、アルコールを解毒させる酵素があるんですが、その酵素は年齢と共に減少してしまいます。

その酵素をセサミンが増やして解毒作用を助けてくれるそうです。お酒を飲むときにおつまみにごま油を使うと良いですね。佐田先生の話によると、実際に肝硬変や肝がんになるのを抑えたという論文があるそうです。

その他にも、セサミンを摂ることで皮膚の温度と皮膚の血流量がアップするのでお肌の血行が良くなり、その結果、お肌の状態が良くなるそうです。

ゴマ油にはリノール酸が豊富に含まれる

リノール酸は、体の中で何か異常が起きた時に痛みなどをおこして、危険信号を発信してくれるホルモンに変わります。もしこのホルモンが無いと異常に気が付かないまま悪化してしまうので、このホルモンのおかげで健康にいられるんだそうです。

さらに、リノール酸は血管の中で血栓を作る悪玉コレステロールを減少させる働きや血管の拡張や収縮も行っています。

ゴマ油の効果的な摂り方

ゴマ油は、生でも加熱しても使えるオイルなので、きんぴらごぼうなどの炒め物の時にゴマ油を使うと風味が出て美味しいです。

また、おにぎりを作るときに少しごま油を手にまぶして握ると、お米の周りがごま油でコーティングされるのでご飯の糖質が穏やかに吸収され急激な血糖値の上昇を抑える事ができます。

オリーブオイルの効果

オリーブオイルには、オレイン酸が含まれています。オレイン酸は、悪玉コレステロールを減らして、善玉コレステロールを強化する働きをしてくれるので動脈硬化や心筋梗塞の予防に期待されています。

佐田先生によると、実際にイタリアなどの地中海料理を食べる地域では心筋梗塞が少ないという研究報告もあるそうです。

また、オリーブオイルに含まれるオレイン酸は加熱してもほとんど酸化をしないので栄養を失われません。揚げ物に使っても大丈夫なんです。つまりどんな調理方法でもOKなんです。

オリーブオイルのとり方

オレイン酸は、大豆イソフラボンと一緒に摂ると心筋梗塞や動脈硬化の予防にWの効果が期待できるそうです。豆腐や大豆を使ってオリーブオイルを使いましょう。

また、番組では以前にもオリーブオイルの名産地としてしられている小豆島に取材に行きました。国内の9割がこの小豆島で作られています。

ちなみに、小豆島で作っているのはオリーブオイルだけではありません。実は、ごま油で有名なかどやも小豆島にあるんです。小豆島は、ごま油とオリーブオイルこの2つの油の名産地だったんです。

では、小豆島の島民たちの活用方法を紹介します。

  • パンにつける
  • ドレッシングとしてつかう。
  • みそ汁やコーヒーなどの飲み物入れる
  • 炒めものに入れる
  • パンにつける
  • 納豆に入れる
  • そうめんやそばの麺つゆの中に入れる
  • 刺身醤油に入れる
  • 焼肉のタレの中に入れる
  • ヨーグルトに入れる

などが紹介されていました。参考にしてみてくださいね。

オリーブオイルとエキストラバージンオリーブオイルとの違い

先生の話では、オレイン酸などの成分はどちらも一緒とのことでした。

エキストラバージンオリーブオイルはオリーブオイルの実を絞っただけのオイルなので天然成分がそのまま含まれているオイル。その為、お値段が高め。

一般的なオリーブオイルは、絞ったオイルを加熱や精製し香りや味など取り除いたりして手が加えられたもの。ですのでオリーブの香りはあまり残っていないのだとか。

ドクターがおすすめの使い方は、エキストラバージンオリーブオイルはサラダにかけるなど加熱調理しないときに使い、揚げ物など加熱調理するときには一般的なオリーブオイルを使うと良いのではないかと話していました。

また、エキストラバージンオリーブオイルにしか含まれていない成分があるんだとか。それは、オレオカンタールと言う成分で認知症の原因と言われているアミロイドβを減らす働きがあるという研究報告があるそうです。認知症予防に期待できるんですね。

その他の注目の油

コメ油の特徴

お米が原料あぶらですが、米油にはスーパービタミンEと言われている「トコトリエノール」抗酸化作用が強いそうです。動脈硬化の予防、血管の若返り、ホルモンバランスの調節に期待できるようです。

コメ油は、熱に強いので加熱しても栄養は失われません。佐田先生も注目の油なんだそうです。

マカダミアナッツオイルの特徴

マカダミアナッツオイルは美肌を求める女性に注目されているオイルなんだそうです。

その栄養ですが、パルミトレイン酸です。年齢と共に減少してしまうお肌の油分を補う働きがあるそうです。食用としても使えますが、この油を少量手に取って直接お肌に塗ることもできます。浸透力が良いのでべたつくことはなくしっとりとしたお肌になるそうです。

カメリナオイルの特徴

アブラナ科の植物の種から抽出した油。コレステロールや中性脂肪を下げると言われています。熱に強く加熱しても成分が壊れないので炒めものや揚げ物、味噌汁に入れても大丈夫です。ネギやニラのような香りがします。

以上がカラダに良い油の効果や摂り方です。体に良くても油は脂質なのでカロリーが高いので摂り過ぎには注意しましょう。

このサイトは、書籍やTV番組などを参考に独自で取りまとめた情報を記載しております。記載されている内容は一般的に知られる効果と効能であって、効果・効能を保障するものではなく、あくまでも個々の素材の特徴を知る上での参考情報としてご活用頂ければ幸いです。