平成30年2月28日に、平成29年産の米の食味ランキングが発表されました。

米の食味ランキングは、一般財団法人日本穀物検定協会が昭和46年から毎年行っているもので、現在、最も新しい新米のブランド米を比較し格付けします。

47回目となる今回は、平成29年(2017年産)の秋に収穫されたブランド米151(産地/品種)を、平成29年11月~平成30年2月までの期間に食味試験を実施し格付けが行われました。

今回は、28年間「特A」だった魚沼産のコシヒカリが、なんと「A」に格下げになるという波乱が起こり話題になっています。

ここでは、平成30年2月28日に発表になった米の食味ランキングで特Aランクとなった産地と品種、また、どのような基準でランク付けが行われるのかご紹介します。

【平成29年産 米の食味ランキング】特Aランク

※当該品種において、地区区分がないものについては空欄となります。
産地 地区 品種名 平成29年産ランク
北 海 道 ゆ め ぴ り か 特A
北 海 道 な な つ ぼ し 特A
青 森 津 軽 青 天 の 霹 靂 特A
宮 城 ひ と め ぼ れ 特A
宮 城 つ や 姫 特A
秋 田 県 南 あきたこまち 特A
山 形 置 賜 つ や 姫 特A
山 形 村 山 つ や 姫 特A
福 島 会 津 コ シ ヒ カ リ 特A
福 島 浜 通 コ シ ヒ カ リ 特A
福 島 会 津 ひ と め ぼ れ 特A
福 島 中 通 ひ と め ぼ れ 特A
茨 城 県 北 コ シ ヒ カ リ 特A
栃 木 県 南 と ち ぎ の 星 特A
埼 玉 県 東 彩 の き ず な 特A
神 奈 川 県央・湘南・県西 は る み 特A
新 潟 上 越 コ シ ヒ カ リ 特A
新 潟 下 越 コ シ ヒ カ リ 特A
新 潟 佐 渡 コ シ ヒ カ リ 特A
福 井 コ シ ヒ カ リ 特A
福 井 ハナエチゼン 特A
福 井 あ き さ か り 特A
長 野 北 信 コ シ ヒ カ リ 特A
岐 阜 美 濃 コ シ ヒ カ リ 特A
岐 阜 飛 騨 コ シ ヒ カ リ 特A
三 重 伊 賀 コ シ ヒ カ リ 特A
滋 賀 み ず か が み 特A
京 都 丹 波 キ ヌ ヒ カ リ 特A
兵 庫 県 北 コ シ ヒ カ リ 特A
兵 庫 県 南 き ぬ む す め 特A
島 根 つ や 姫 特A
岡 山 き ぬ む す め 特A
山 口 県 西 き ぬ む す め 特A
高 知 県 北 に こ ま る 特A
福 岡 夢 つ く し 特A
福 岡 ヒ ノ ヒ カ リ 特A
佐 賀 夢 し ず く 特A
佐 賀 さ が び よ り 特A
熊 本 県 北 ヒ ノ ヒ カ リ 特A
熊 本 県 北 森のくまさん 特A
大 分 豊 肥 ヒ ノ ヒ カ リ 特A
大 分 西 部 ひ と め ぼ れ 特A
鹿 児 島 県 北 あ き ほ な み 特A


【参考:一般財団法人日本穀物検定協会
※米の食味ランキングは、主な産地品種銘柄について、一般財団法人日本穀物検定協会がその供試試料を食味試験した結果に基づいて評価するものであり、流通するすべてのお米を評価しているものではありません。

米の食味ランキングはどのようにランク付けが行われるのか?

あまり知られていないのが、どのように審査しているのかと言うことです。

一般財団法人日本穀物検定協会のホームページにはその概要が記載されています。

それによると、まず、複数の産地のコシヒカリをブレンドさせた基準米がつくられます。

その基準米と比較してどうなのかを、お米の専門家が、産地、品種ごとに炊飯した白飯を試食し食味官能試験に基づいてお米の味の格付けが行われます。

格付けの段階は、「特A」「A」「A´」「B」「B´」の5段階です。

また、判断する項目は6種類です。

  1. 見た目
  2. 香り
  3. 粘り
  4. 硬さ
  5. 総合評価

以上の6種類の項目が基準米と比較して

  • 特に良好なものを・・・「特A」
  • 良好なものを・・・「A」
  • おおむね同等なお米を・・・「A’」
  • やや劣るものを・・・「B」
  • 劣るものを・・・「B’」

としてランク付けしています。

ところが、先日、羽鳥慎一のモーニングショーを見ていたら、この結果に納得がいかないと言っているのが、今年、格下げになった魚沼産のコシヒカリを作っている生産者たちです。

理由は、個人的には今年は美味しくないなどの思っていない。格下げになった具体的な理由を言ってくれないと原因の追及のしようがない。

また、評価の方法に問題があるのではないか?「特A」が多すぎる。全て同じ美味しさということはないので評価が非常にあいまいではないか。など

例えば、今年行われた結果をみると、
「特A・・・43」
「A・・・76」
「A´・・・32」
「B・・・0」
「B・・・0´」
確かに特Aが43と多い。

今回のコシヒカリの格下げは飲食店にも影響がありそうだと言われています。

色んなお米がある中から最終的に魚沼産のコシヒカリが良いという事で使っている飲食店もてくさんあるので、この結果を見てどのように対応するのか影響がありそうです。

ですが、お米の美味しさは人によって違います。粘りが強いお米を好きではないと言う人もいます。米の食味ランキングでは審査の項目に『粘り』が入っていますので、粘りが少ないササニシキなどは特Aに入ってきません。

こういったランキングが発表されると消費者の私たちも誤解しがちになりますが、これは、あくまでも日本穀物検定協会が行った結果であって、全ての人に当てはまるわけではないんですよね。私たちも参考材料の一つとして理解するのが良いのではないでしょうか。